食の新ビジネス四方山話
キッチンカーの仕込みって??
2022.12.01
日本ではキッチンカー、アメリカではフードトラックが大人気です。アメリカのフードトラックは年間の認可数に上限があるらしく、認可の奪い合いになっているらしいです。
今日はこのキッチンカーと仕込みについてお話しします。
まずはキッチンカーの基本的な知識からね。
2021年6月1日からの改正・食品衛生法の施行後はキッチンカーの認可は「飲食店営業」に統一されました。それまでは扱う食材で「菓子製造業」「喫茶店営業」などの区別があったのですが、基本、飲食店営業許可をとれば、なんでも作れてなんでも売れるようになりました。
これも基本中の基本なのですが食品衛生法は法律なので日本国内どこに行ってもおなじですが、都道府県はその法律に則って自治体ごとの条例を作っています。ここがややこしい。なので、許認可の詳細は都道府県ごとに違います。これはキッチンカーに限ったことではないです。食品衛生法全般に言えることです。
ただ、特に移動して営業するキッチンカーについては都道府県ごとに制度が違うとめっちゃややこしことになります。そこで、今回の改正・食品衛生法ではキッチンカーの営業設備基準が全国統一されました。
設備の基本的な要件として、給排水設備のタンク容量(40ℓ、80ℓ、200ℓ)により調理手順、扱える品目や品目数が決められました。
では、ここから仕込みのお話です。
まず、タンク容量40ℓのキッチンカーでは簡易な調理のみ(焼く、揚げる、蒸す等)となります。仕込み(一次加工下処理)はしてはいけません。つまり、市販品など、仕込みのいらない食材を選ぶか、別の場所(一次加工所等)で下処理した材料を使うかになります。そして、扱える品目は1つだけ、食器は使い捨てのものに限られます。
タンク容量80ℓのキッチンカーでは調理工程としては大量の水を要しない2工程程度までの簡易な調理はOKです。たとえば、クレープや冷やしうどん等になります。ここでも仕込みはできません。わかりやすく言うと包丁が使えないのです。ただし、40ℓと違い複数品目の取扱いが可能です。食器は同じく使い捨て食器がマストです。
給排水タンクの大きさは=衛生管理に直結するからです。
最後にタンク容量200ℓのキッチンカーでは一般的な飲食店と同じで仕込みも複数工程の調理も複数品目の扱いもOKです。また、通常の食器を使用することも出来ます。
何といっても、一番のメリットは車内での仕込み行為が可能になったことです。
前振りが長かったですが、ここからが本題。
仕込の定義です。仕込みってどこまでが仕込みなの?これが大事ですよね。一般的に仕込みとは、包丁を使って食材を切る、小麦粉などを水で混ぜる、下味をつけるなどの工程を指します。しかし、ここは自治体ごとに見解が違います。僕も管轄の保健所に「仕込の定義を教えて下さい」と聞いてみました。答えは「何を調理されますか?」と質問に質問が返ってきました。一般的な答えはないのです。その食材ごとにお答えしますってことです。つまり、自治体によって要件は変わります。
食品衛生法では仕込み(一時加工など)は「すでに営業許可を取得している飲食店施設」ですることが推奨されています。推奨ですが、東京都は厳密に「仕込場所は営業許可がある施設」と認可要件に定めています。しかし、千葉県では「営業許可のある施設」を推奨していますが、認可要件にはしていません。
まずは、営業される自治体の保険所に確認してみて下さい。
ただ、衛生管理上は営業許可があるキッチンの方が安心ですよね。そうすると、選択肢は3つです。知合いの飲食店の厨房を営業時間外で借りるか、Co₋working Kitchensもそうですが、シェアキッチンを利用するか、自分でキッチンを作ってそこで営業許可とるか?です。3つ目は実現的ではないですよね。
Co₋working Kitchensでは仕込みをするキッチンカーさん向けのオプションがあります。
それが、「仕込みオプション」です。
このオプションを使ってもらうとCo₋working Kitchensの営業許可をお使いいただけることになります。
オプション内容
① 会員登録:Co₋working Kitchensシェアキッチン会員への登録(無料)が必要です。
② 営業利用オプション申請をして下さい。
③ 提出書類:個人を特定する資料(免許証など)、食品衛生責任者講習修了証書の写し
④ 営業利用オプション:月額3,000円(税抜き) 毎月自動更新
キッチンの利用は1時間1500円(税抜き)要予約