食の新ビジネス四方山話

「HACCP(ハサップ)」ってご存知ですか?去年の6月から日本でも導入された衛生管理の国際的な手法です。

2022.12.01

「HACCP」の意味は「Hazard(危害), Analysis(分析), Critical(重要), Control(管理), Point(点)」の頭文字をとってできた造語です。

ここまで聞いても「さっぱり」ですよね。でも、食品製造にかかわる仕事をするなら知らないととても危険なんです。そうです。危険です(笑)

すいません、ちょっとみなさんを怖がらせてみました。

それでは簡単に、本当に簡単にHACCPを説明しますね。今まで日本の衛生管理は「設備が中心」でした。営業許可を出すには「Wシンクでないとダメ」とか「床の排水構造は●●」とか「菓子製造許可には粉を扱う別部屋が必要とか」つまり、営業許可を与えるキッチン仕様(設備)であれば営業許可を与えるという考え方です。しかし、これ世界基準ではちょっと古いんです。
それで、2021年6月に15年ぶりに食品衛生法が大幅に改正され、その目玉がHACCPなのです。今までの設備重視から手順(オペレーション)重視になったのです。一言で言うと「いくら設備が整っていても、そこで働く人の衛生管理意識が低くて、最低限の衛生管理をしなければ、飲食による健康被害の発生は防止できないよね」っていう考え方です。

「レジでお金を触った手で食材を触ったらあかんよね」「腐りやすい食材をまな板の上に置きっぱなしは怖いよね」「調理工程ごとに洗浄、消毒してますか?」当たり前のことばかりですが、それが大切なのです。これらの調理手順(調理とは食材の受け入れから、できた料理をお客様に提供するまでのすべての過程)をHACCPの考え方に沿って計画し、実行し、それを記録し、改善するのが新食品衛生法の基本的な方針です。受入れた食材の検品、加工手順、まな板や包丁の管理、冷蔵庫や冷凍庫の管理、包装仕様、一番大切なのは人の健康管理などなど、これらの手順を守れば食中毒などの健康被害を防げるという考え方です。

でも、心配しなくていいです。Co₋working KitchensではこのHACCPの考え方を取り入れた衛生管理を実施しています。特にシェアキッチンは複数の方が利用されるので、その利用毎に衛生管理や洗浄、消毒をお願いしています。そして、それらをご報告もいただく仕組みになっています。報告はすべてスマホのチェックボックスで完了します。とっても簡単。

HACCPについて長々とご説明しましたが、Co₋working Kitchensをお使いいただくときは難しい話はすべて忘れていただいて、利用マニュアル通りにお使いいただければ、それで「HACCP順守」です(^^)

次は加工食品表示ラベルについてお話しします。お菓子製造の方は必見です。

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